牧師室便り 2011.4.3

朝早くから「ケーンケーン」とキジの鳴き声が町に響きます。その鳴き声に知らずと笑みが浮かびます。教会の周辺に次々と新しい家が建てられ、田んぼもほとんどなくなっているのに、どこで厳しい寒さを乗り越え現れたのでしょうか。不思議です。しかし、いずれ、あの嬉しく懐かしい鳴き声も聞こえなくなるでしょう。
自然はいつもの場所に変わらず存在しているのに、変わっていくのは人。限のない人の欲望によって、自然は破壊され、形を変えつつあります。自然のうめき声が聞こえてくるような気がいたします。人が自然と敵対している世界に生きているわたしたちです。最近の世界各地で起きている自然災害を目の当たりにしながら、自然の復讐ではないかという気がするのはわたしだけでしょうか。人が地球という世界でこれからも生き続けるために、自然と和解して生きる方法を考えなければならない時です。
“被造物がすべて今日まで、共にうめき、共に産みの苦しみを味わっていることを、わたしたちは知っています。”(ローマ8:22)