『僕のリーダーシップ』 マルコによる福音書10:35〜45

本日の宣教 2011.4.10 
 世界を動かしている最高のリーダーシップとは、強力なパワーを持っていて、たくさんのお金をもち、絶対権力を通して人々を統治する“支配のリーダーシップ”、つまり、権力志向のリーダーシップだけが本当のリーダーシップと思われてきました。その影響でしょうか。リーダーになろうとする人は、それぞれもっと高いところをめざし、手段と方法を問わず、どうすれば隣人を支配できるかということに執着しています。イエス様の弟子たちも同じ思いでした。
 しかし、イエス様は今日の御言葉を通して、“仕えるリーダーシップ、僕のリーダーシップ”を示しておられます。イエス様は、神を知らない異邦人たちの求めるリーダーシップの本質を説明している中で、“支配”と“権力”という言葉を用いています。この二つが異邦人の関心事であって、人の上に君臨する人の特徴だと教えられます。そこで、イエス様はイエス様の弟子とは、異邦人とは違う存在であり、違わなければならないことを語られながら、仕えるリーダーシップを示してくださったのです。44節で、イエス様は、“いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。”と教えられます。仕えることを通して初めてリーダーになれることを教えておられるのです。
 今日はCS教師と執事就任式を行いました。また、わたしたちには新年度を迎え、新たな歩みを始めようとしています。わたしたちは、いまだ先の見えない大震災に遭った日本の現実を見ています。助けを求める人々の叫び声を聞いています。
 今のわたしたちに求められること、僕になることです。仕えるリーダーシップ、僕のリーダーシップを身に着けることです。イエス様を愛する者として、イエス様に似た者になることを決心し、世界に手を差し伸べることです。人々の必要に答えることです。わたしたちの愛する家庭において、教会において、仕事先において、様々な
出会いにおいて、仕える者になることです。わたしたちを通して、イエス
の十字架の救いと恵みが周りへと流れていくことを祈ります。