2013年12月1日

『御言葉どおり、この身になりますように』     閔 丙俊牧師 ルカ福音書1:34〜38
 本日から私たちはアドベントに入ります。アドベントの季節を通して、この世界を支配している闇の力、様々な欲望や利己心などの誘惑に打ち勝つ力を、生誕の恵みを通していただくことができますように…。
 アドベントの季節になると、自然と頭の中に思い浮かぶ物語とその登場人物がいます。その中でもまっすぐと迫ってくる人物とすれば、「ヨセフとマリア」です。
 私はヨセフのことを思い起こす度に胸が詰まる思いがいたします。マリアとの幸せな結婚生活を夢見ながら時を過ごしていたヨセフに、ある日突然訪れた婚約者のマリアが身ごもっているという衝撃的な知らせが届きます。しかし、神の遣わされた天使に出会い御言葉を告げられてから、まだ理解することはできませんでしたが、何より、「すべてを益に変え、御心を成し遂げられる神」を信頼し受け入れました。一言で言えば「聖なる決断」を下したわけです。このような聖なる決断がクリスマスを迎える私と神の家族にも求められるのです。
 マリアの方はどうでしょうか。10代半ばの少女、今で言えば中学生に当たるような幼いマリアでした。しかし、ある日“神の独り子、救い主の誕生のためにあなたの体が必要だ!”と伝える天使からの言葉に戸惑います。しかし、「神にできないことは何一つない。」という神の御声を聞いてマリアは「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」(ルカ1:38)と決断を下します。
 神は今日も神の愛と命の誕生のために自らの体を神に喜んでお献げする人を求めておられます。しかし、ここで私たちが忘れてはならないことがあります。それは、神の働きには強制というものがないということです。神は喜んで神の御心を受け入れ、自らを喜んでお献げする人と共に神のご計画を成し遂げられるのです. 救い主は今日も喜んで自らの体をお献げする人を通してこの世界にお生まれになります。ハレルヤ!