2015.7.5

〜 アメージンググレース 〜
 先週、全世界に打電された感動的な讃美歌がありました。 「アメージンググレース」(日本語訳:おどろくばかりの)という有名な曲でした。先日アメリカのサウスカロライナ州で起きた黒人教会での白人による銃乱射事件で亡くなった9名のクリスチャンの追悼礼拝でアメリカのオバマ大統領が弔辞の途中で歌い始めました。歌が流れると同時に追悼礼拝に参列された数千人の人が立ち上がり合唱していたその映像は世界に大きな感動を与えました。ちなみに「アメージンググレース」は、18世紀に黒人の奴隷貿易に携わり、その後、神の恵みに触れ、牧師に転身した英国人ジョン・ニュートンが作詞した曲です。
 最も悲しく心苦しい時に神の恵みを歌うということは一般の人には考えられないことかもしれません。しかし、このことこそキリスト者の信仰の告白であり証しなのです。神の恵みはいかなる時、いかなる状況であっても変わらず神の子どもたちと共にあり、たとえ死ぬことがあってもそれを覆うほどの力をもっています。
 世界中が差別と虐待、偏見と暴力に満ちています。わたしたちの住んでいる日本の国においても平和が危うくなっている現実です。この世界を変える力は神の愛と恵みしかありませんし、その愛と恵みに生きる人々によって変えられていくのです。恵みを知っている人はすべてのことに感謝できますし、すべての人が自分自身のように神に愛され恵みを受けるべき大切な存在であることに気づくからです。すべては神の恵みです。