2016.7.3

神の国か、欲望の国かの選択 〜
"「神を愛している」と言いながら兄弟を憎む者がいれば、それは偽り者です。目に見える兄弟を愛さない者は、目に見えない神を愛することができません。(Ⅰヨハネの手紙4:20)"
 英国のEU離脱の影響が世界を揺り動かしています。そしてアメリカの大統領選挙ではトランプさんの差別と葛藤をあおるような言動がますます激しくなってきています。興味深いことに英国とアメリカの現在をつなぐ言葉こそ、葛藤であり、差別、ナショナリズムであるでしょう。若者と年寄り、人種、イスラム教とキリスト教、国と国との葛藤が広がり、それに伴う差別が深刻化している状況です。それに加え、“わが国、わが民族だけが良ければいい!”と言うナショナリズムが世界を支配しています。これらの中に潜んでいるのは利己主義の欲望!  英国も、ヨーロッパの国々も、アメリカもキリスト教信仰の上に立った歴史をもっていますし、今もなおその影響は変わりません。だからローマ法王がトランプさんを指して“彼はクリスチャンではない。”と言った言葉に対して、猛反発したのでしょう。しかし聖書が教えている福音は、葛藤や差別ではなく愛であって、ナショナリズムでなく神の国であることを世界のキリスト者たちは忘れないことです。今こそ敵であったユダヤ人が強盗にあった時、愛と憐れみをもって最善を尽くしたサマリア人のように、隣人を愛する教えに立ち返る時、愛の福音を実践する時ですシャローム