2016.7.3

 『 ネヘミヤに学ぶ④』〜祈りつつ備える人〜
   ネヘミヤ2:4〜10、マルコ福音書13:11
 本日のマルコによる福音書13:11の内容は「小黙示録」とも言われるところで、終末の時に訪れる教会共同体とクリスチャンへの迫害のことが記されています。「地方法院に引き渡され、会堂でうちたたかれ、総督や王の前に立たされて、証をすることになる」という内容です。しかし、ここでイエス様は、恐怖と不安に怯えていた弟子たちに約束してくださいます。「引き渡され、連れて行かれるとき、何を言おうかと取り越し苦労をしてはならない。そのときには、聖霊が教えられることを話せばいい」と言われる。そしてイエス様は、その迫害の時こそ「証しの時」であると教えておられるのです。そうです。聖霊なる神は、わたしたちといつ、どこでも共におられ、時に適った知恵と助けを与えてくださるお方なのです。
 キリスト者聖霊の助けを信じ祈り続ける人です。イエス様自らも時に適った聖霊の助けを祈りつつ歩まれたことを聖書は教えているのです。
 そして本日の聖書のもう一人ネヘミヤもイエス様同様、祈りによって導かれた人でした。アルタクセルクセス王から、「何を望んでいるのか」と問われた時、ネヘミヤが取った行動は「天にいます神に祈る」ことでした。突然訪れたチャンス、たったの一瞬の時でした。普通の人は慌てて頭にあったことをすぐ口にしてしまうことでしょう。しかしネヘミヤはそうではありませんでした。彼はいつもそうであったように、まず短く矢を射るように簡潔で焦点を絞った祈りを天にいます神にささげます。ネヘミヤは慌ただしく流れていく時間、それでも一瞬立ち止まって神の助けと知恵を求め祈るのです。このことこそ使徒パウロが勧めていた“絶えず祈りなさい”という言葉の実践であるでしょう。
 神の助けを信じ、祈りをささげたネヘミヤは、すでに心に備えていた計画をアルタクセルクセス王に述べます。「エルサレム城壁と町を再建したいということと、ユダに着くまでの安全と城壁再建のための材料をもらうための書状が必要であること」を。わたしたちはここでネヘミヤが神に祈り、神が与えてくださった機会のためにしっかりと備えていたことを学ぶことができます。そうです。わたしたちは神が恵みによって応えてくださることを祈り求めつつ、祈りの中で神と相談しながら次のことを準備することも大切です。
 わたしたちの祈りの生活はいかがでしょうか。たったの一瞬であっても自分の知恵を捨て、聖霊の助けと知恵を求め祈りましょう。そして、祈りと共に信仰の中で備えをし、導かれたことを恐れずに実行していくことです。神は生きた祈りの人を通して御業を成し遂げられるお方です。ハレルヤ!