2017.5.28

『 証し 』 ヨハネによる福音書 17章21節)
 3月末でYMCAを退職して、今は毎日部屋を片付けたり釣りをしたりとゆっくり過ごしています。エネルギーをできるだけ使わず、自給自足の生活に近づけられたらと思っています。
2009年6月に富山YMCAを離れ教会から派遣され、第14代日本YMCA同盟総主事に就任し2期8年間働かせていただきました。YMCAには、横浜YMCAに1978年に就職してから21年間、1999年に富山YMCAに赴任してから10年間、合計39年間働かせていただきました。健康、語学、総務、予備校、フリースクール、高齢者介護、保育園など様々な事業を担当いたしました。最初に担当した健康教育事業では、全く専門外の水泳教室ディレクターという役割を与えられ、体育会的な厳しい環境に馴染めず、また、水泳指導に自信がつくまでは何度もYMCAを辞めたいと思いました。39歳の時には、化膿性椎間板炎という椎間板と腰椎が腐るという難病で倒れ、3ヶ月寝たきりの入院生活を経験しました。色々な出来事や困難がある中、YMCAで働き続けることができたのは、イエス・キリストに従うYMCAの理念と使命、そして、世界につながるネットワークがあるからです。
 世界YMCAの正章には、逆三角形のマークの背景にギリシャ語でイエス・キリストを意味するXPという頭文字があり、そして、マークの中央には聖書が描かれています。その聖書の中には、今日の聖書の箇所ヨハネによる福音書17章21節の文字が書かれています。「みんなのものが一つになるように」というYMCAの共通の祈りが示されているのです。
 6月17日に開催される第6回同盟協議会では、YMCAの働きを多くの人々に伝えるために日本YMCAの新しいマークとスローガンが発表される予定です。経済格差の広がる世界で理不尽な戦争やテロによって多くの犠牲者が後を絶たず、約6千万人が難民となり生命を脅かされているこの世界の中で、イエス様が命じられたように、国家・人種・民族・宗教を超えて人々が平和に互いを尊重して暮らせるように、YMCAが神の国を目指し、困難にある人々の力になれることを祈り続けます。 
                島田 茂