2011.8.14

『 新しく造られた者 』(Ⅱコリントの信徒への手紙5:17)
今日の聖書の箇所は使徒パウロが当時交通の要所であり商業的にも発展し重要な国際都市となっていたコリントの教会へ送った手紙の一部ですが、当時のコリントはその経済的発展とは対照的に町は道徳的に荒廃し偶像礼拝も盛んに行われていました。そうした状況の中で時には厳しく彼の感情が非常によく表れている手紙であります。
 パウロはクリスチャンになると全く内面から新しくされる。もはや古い自分ではないんだ、新しい人生が始まったと、言います。彼自身が迫害する立場の人間から間逆の福音を宣教するイエス使徒として生まれ変わったということがそのことをよく表していると思います。パウロは真に主を恐れる使徒でした。以前の彼はこの世の価値観や肩書きにとらわれていた人でしたからキリストに出会ってからの感動はどれほど大きかったでしょうか。
第二コリントのこの御言葉は私がバプテスマを受けた時に与えられた御言葉であります。今の私の人生を考える時、これはみなさんもそうであるようにイエス・キリストによって今までとは180度違うまったく新しい人生が与えられたんだということをまさにしめしている箇所ではないでしょうか。
私が人生を振り返る時真っ先に頭にうかぶのは辛い幼少期のことです。私は実の母親を知りません。幼いころに両親は離婚しましたので、父と二人の父子家庭で育ちました。ただただ寂しくて辛いなにか心満たされない毎日でした。いつも布団の中で真っ暗な部屋の中で一人で泣いていたこと思い出します。しかしそんな自分が十字架によって救われました。キリストによって無条件で「誰でも」新しく創造されるということは神様からの最高のプレゼントです。それまでの古い自分、すなわちそれは罪に縛られていた自分がそこから解放され、自由になりますから、まったく新しい
生き方を身に付けていくようになるのです。   
                        −宮田祐亮−