2012.5.20

 『 終末を生きる教会 』(Ⅰペトロの手紙4:7〜11)
 教会は誕生した始めの時から天に上げられたイエス・キリストが再び来られるという信仰に生きていました。特にキリスト教徒への迫害や苦難が激しくなればなるほど、イエス・キリストの再臨への待望はますます強くなっていたのです。
 ペトロは迫害と苦しみの最中にある教会と教会に連なる信仰者たちを慰め、励ますために手紙を書いています。そしてその手紙の中で、終末を生きる教会が備えるべき生き方について大切に書いています。
 まず、祈ることです。信仰者にとって祈ることは当たり前のことです。しかし、終末を生きるキリスト者の祈りには「思慮深く、慎んで、よく」祈ることが求められるのです。ただ熱心に信じて祈れば良いのではなく、神への信仰の確かさの上に聖霊からいただいた知恵をもって真剣に祈ることです。わたしたちの身にいろんなことが降りかかる時、わたしたちは祈りより、先に行動へと進む傾向があります。しかし、祈りが先です。しかも「思慮深く、慎んで」の祈りです。
 次に、愛し合うことです。イエス様は終末の徴として「愛が冷える」と教えられました。だからこそ、キリスト者の愛は「心を込めて」熱く愛し合うことが求められるのです。あなたの愛は冷えていませんか。神の愛は一度も冷えたことはありません。独り子を与えられた愛に生きる教会によって世界は変えられていくのです。
 最後に、仕え合うことです。「不平言わず、神から授かった賜物のよい管理者として、どんなことにおいても神を意識しての、神からいただいた力に応じて奉仕する共同体」がキリストの体なる教会のあり方です。それぞれが異なった賜物をもっているからこそ一つのキリストの体でありますし、互いが異なる働きを全うすることでキリストの体はしっかりと形成されていくのです。だから、必要とされない体の部分は何一つないわけです。
終末を生きる教会の生き方を神の家族のお一人お一人が身に着ける時、わが群れを通して神の栄光が現されることでしょう。ハレルヤ!