2012.9.16(敬老祝福式)

 『 あなたを孤児にしない 』(ヨハネによる福音書14:15〜21)
 右側の写真は'Bahareh Bisheh'という名前のイラン人の作家がインドの孤児園で撮った写真だそうです。母の胸に抱かれて眠りたいという願いを表現したそうですが、心の底から深い悲しみに包まれる思いがいたします。
“わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。あなたがたのところに戻って来る。”(14:18)
 イエス様の最後の晩餐の席で語られた弟子たちへの約束の言葉です。今まで弟子たちのすべてであったイエス様がいなくなるということは弟子たちにとってはどうしても受け入れがたいことでした。イエス様に選ばれ、家族も仕事も捨てて、神の国の希望をもって寝食を共にしてもう3年半。弟子たちは一瞬たりともイエス様から離れるということは夢にも思わなかったことです。しかし、イエス様の口から語られる「十字架の死と復活、そして昇天」の驚くべき話。その話を聞いていた弟子たちの心は不安と恐怖だらけ…。“イエス様がいなくなってしまったらどうしよう”
 私たちも人生においてよく経験してきたことかもしれません。神が自分から離れてしまったという喪失感、もう一人ぼっちで、神にも人にも見捨てられてしまったという悲しみは立ち直れないような大きな痛みを伴います。
 しかし、その時聞こえてくるイエス様のお言葉が弟子たちの心に安堵感を与えてくれます。“わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。あなたがたのところに戻って来る。”…この言葉は後に福音宣教の最中に味わった迫害や苦しい時にどれほど大きな勇気と励ましとなったでしょうか。
 今日は敬老礼拝。70年以上の兄弟姉妹の人生において、一時も離れることなく助け、導き、交わってくださったイエス様を賛美したいと思います。そして兄弟姉妹の祈りとご奉仕、献身に感謝しつつお祝いいたしましょう。ハレルヤ!