2013.1.6

『 再び始まる旅 』(使徒言行録1:8〜15)
 今日の聖書の内容は復活されたイエス様が40日間、弟子たちと共に過ごされながら、彼らを訓練し、神の国についていろいろと教えられた後、いよいよ昇天される場面からなっています。
 昇天される前に最後の願いとして、イエス様は弟子たちに大切な言葉を命じられます。「エルサレムを離れず、前から聞いていた父の約束されたものを待ちなさい。」(4節)と。それから、再び始まる弟子たちの歩みについて、また、新しく誕生する教会のあり方について、次のように宣言されました。「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」(1:8)この聖句は、使徒言行録の主題聖句とも言えます。この聖句には使徒言行録の性格を示す二つの言葉が示されています。
 まず、「聖霊」です。ある人は、使徒言行録を「聖霊の働き」であると言われるほど、使徒言行録は聖霊の圧倒的な働きとその記述で満ちています。もちろん、使徒たちが前面に出てはきますが、使徒たちを動かし、導き、状況を変えていく力は聖霊様によるものであることが分かります。
 次に、「証人、証し人」という言葉です。「証人」(「マルトゥス」μάρτυς)という言葉は、殉教者という意味をもつ言葉からできた言葉です。無学で、貧しく、臆病で、頼りにならないような弟子たちと私たちをイエス様はイエス・キリストの十字架と復活、神の国のための証言に命をかけて、時にはその証言のために殉教をもいとわない、証し人として用いようとされるのです。
 弟子たちはエルサレムに帰ってきます。そして、早速始めたのが、「心を合わせて熱心に祈る」ことでした。初代教会は心を一つにして熱心に祈ることからイエス様のいない新たな旅を始めたのです。小泉町教会の今年一年の歩みの鍵こそ、「心を合わせて一致し、熱心に祈る」初代教会の歩みにあるのではないでしょうか。そうです。祈りから始めましょう!ハレルヤ!