2013.3.17

 『 ただ一つの願い 』(詩編27:1〜6)
 今日の詩編は、最高の礼拝者とされるダビデ王の告白です。特に、ダビデが四方八方、敵に囲まれ、苦しみに覆われていた時に書いた詩です。しかし、その内容を見ると、絶望や涙は見えません。むしろ、神様への揺るがない確信と期待で溢れています。このダビデの姿こそ、礼拝者がもつべき姿、私たちに求められる主の願いでしょう。特に、詩人の一つの告白が心に響きます。
「ひとつのことを主に願い、それだけを求めよう。命のある限り、主の家に宿り主を仰ぎ望んで喜びを得、その宮で朝を迎えることを。」(4節)
 子どもの時からよく耳にしていた昔のおとぎ話の有名な場面が浮かんでくるような場面です。「たった一つのことを叶えてあげるから願いを言いなさい!」という。・・・愛する皆さん、たった一つだけ願いが叶うとしたら、あなたは何を願うでしょうか。人は人生において優先順位というものをもっています。その中で、一番大切にされていることを得るため、また、それを守るため、必死に生きているのかもしれません。ある人は富、また、ある人は権力、知識、家族、仕事を挙げるでしょう。特に、今ダビデが置かれていた状況は敵に囲まれた絶体絶命の時。そのような中でただ一つのことを願うとすれば、敵の敗北か自分の奇跡的な勝利のはずです。しかし、詩人は予想もしてなかったことを求めます。「命のある限り、主の家に住み朝を迎えること、それだけを求めたい」と。・・・驚きです。敵に囲まれ、生と死の瀬戸際に立たされているのに、一日24時間を「主の臨在に触れながら主と共に過ごすこと」を「ただ一つの願い」として祈っているのです。ここにダビデの祝福の秘密が隠されているのではないでしょうか。
 神の家族はいかがでしょうか。あなたにとって神との親密な交わりは優先順位の何番目になっていますか。主なる神の願いはアダムを創造された時から変わったことはありません。あなたとの親密な愛の交わり、それです。あまりにもいろんなことで覆われ、究極の優先順位である神との交わりを忘れがちなあなたではないでしょうか。ハレルヤ!