2013.5月26日

 韓国のどこの町に行っても変わらない夜の風景があります。夜空に浮かぶ数え切れないほどの赤い十字架の数。私が住んでいる家の周辺だけでも数十か所の教会が建てられています。これほど教会が多いことを、人は神の祝福、キリスト者の誇りであると思うでしょう。しかし、なぜか私の目に映る十字架の数の多さは悲しみと嘆きの象徴と変わっています。世界一高い自殺率の国、毎日流れるキリスト者による犯罪ニュース…。国民の大多数から信頼を失っている教会の悲しい現状です。“あなたがたは地の塩、世の光である。”(マタイ5:13〜16)という御言葉は、目に見える十字架の塔を多く建てるのでなく、目には見えないけれどキリスト者一人一人が恵みの十字架を心に建てながら、その愛と教えを生活の中で生きること、それが本当の暗闇を照らす十字架の意味です。
 日本という最も十字架の見えない社会を生きている神の家族一人一人が生活の現場で十字架を掲げながら、暗闇の中で苦しむ人々に主の愛と救いの光を照らし出すことができますように…。シャローム