2013年8月11日

『 選ばれた者として 』
                        使徒9:1〜19
 今日はパウロの回心の場面から、私たちに語りかけられる神のメッセージを分かち合いたいと思います。時に神は意外な方法で予期せぬ人を選び、用いられます。私自身もそうですし皆さんお一人お一人もそうではないでしょうか。皆さんが神様と出会った時のことを思い出してみてください。この日本で、そしてこの富山の地でクリスチャンになる確率はきっとほんの一握りでしかないでしょう。神様が不思議な方法でこの教会に導いて下さったからこそ、こうして毎週皆さんと礼拝をお捧げすることができるのですから、本当に感謝いたします。
 パウロの場合はどうだったでしょうか。パウロと聞けば皆さんはどのようなイメージをもたれますか?偉大な使徒であり、宣教師であり彼のおかげでキリスト教が世界に広まっていったということは過言ではないでしょう。しかし、パウロは最初からこんなにも素晴らしい使徒ではありませんでした。むしろ彼は大迫害者でありました。そこから正反対の宣教者へとかえられたのです。しかし反対にこのことは私たちにとって大きな励ましとなることではないでしょうか。  
 私たちの人間的な判断では、サウロはもっとも選んではいけない人物ではないでしょうか。神の教会を迫害していたのはまさしくこのサウロですしこんな人物を選んだら、人々からの非難を浴びることになるでしょう。現に、サウロに手を置き祈るようにと主から命じられたアナニアは、異議を申し立てています。けれども、神はあえてこの人を選ばれたのです。それでも神はパウロを選ばれたのです。なぜでしょうか。それは、神の恵みの啓示を人々に与えるためです。恵みとは、受けるに価しないものを受けることを意味します。私たちもそうではないでしょうか。ただただ神の恵みによって、何の値打ちもない私たちが罪の中から救われたことは恵みとしか言いようがありません。
 8月にはいり、私たちは「平和」というものを考えさせられる季節になりました。さほど遠くない過去の歴史をみると、人類は間違った方向へと突き進み大きな戦争という一番愚かな道を選択してしまいました。私たちはまず先に「選ばれた者」としてこの回心したパウロのように大胆に力強く福音宣教を宣べ伝え、さらにキリスト者として真の平和ということ、聖書の平和、イエス様が言われた平和を実践していく者しての使命を果たして行きたいと思います。