2015.2.22

 『 悔い改めから働き人へ 』(ルカによる福音書5:1〜11)
 本日の聖書箇所にはイエス様に出会ったことで人生が変わった一人の人が紹介されています。ガリラヤの湖で漁師として生きていたシモン・ペトロがイエス・キリストにお会いすることで、歴史に名を残す偉大な人生に変えられる!ということを知ることができます。
 ペトロは生涯を漁師として生きてきた漁のプロでした。しかも、ガリラヤ湖のことは誰よりもよく知っていたペトロでした。そんな彼にイエス様はなかなか納得のいかないことを言われます。「沖に漕ぎ出して、深いところで網を降ろし、漁をしなさい!」という...。しかし、ペトロは、「先生、わたしたちは、夜通し苦労しましたが、何もとれませんでした。しかし、お言葉ですから、網を降ろしてみましょう」と答えることで御言葉に従います。その理由こそ、御言葉を近くで聞いていたからでした。もし、彼がイエス様の教えを近くで聞かなかったならば、彼の経験や知識に反するイエス様の提案を行うことはできなかったはずです。彼の心はすでにイエス様の教えられる御言葉で動かされていました。長年の漁師としての彼の知識、経験、プライドなどをすべてイエス様の御言葉の前に降ろして、イエス様のチャレンジに応えようとしているペトロを見てください。
 その結果ペトロは、おびただしい魚がかかって網が破れそうになるほどの恵みの奇跡を味わうことになります。自分のすべてを捨ててイエス様の御言葉に従った時に与えられる驚くべき恵みと祝福!次のペトロの反応を見てください。シモン・ペトロは、イエスの足もとにひれ伏して、「主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深い者なのです」。・・・悔い改めるペトロがそこにいたのです。まさに、前回の御言葉「神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」という御言葉がペトロの人生に実現したことが分かります。まず、イエス様に出会い、そのイエス様の教えに心動かされ、徹底的に悔い改めの恵みに与る。その後のペトロの人生こそ、イエス様の弟子としての全く新しいものになっています。やがてはイエス様のビジョンであった「人間をとる漁師にする」という御言葉が実現していったことを使徒言行録は証ししてくれています。
 神の働き人は悔い改めから始まります。悔い改めから神の働き人へと変えられていくのです。私たちが神の働き人になるためには、いつもイエス様の前にひれ伏し、自分の罪と弱さを毎日十字架の前で悔い改め、新しく造り変えていただくことです。悔い改めこそ、恵みの出発点であり、恵みをいただく通路なのです。