2015.3.15

〜恵みの深さ〜
“More of You, Less of Me”
 正基が3歳の頃のある日、壁の方をずっと見つめていました。近づいて見ると、イエス様の十字架の額を見ていたのです。“イエス様は本当に痛かったでしょうね。”と言葉をかけると、“ううん、今イエス様が「正基、愛してるよ!」と言ってくれたよ!”と答えました。今振り返ると、それが正基のイエス様への最初の信仰告白であったと思われます。「イエス様は私ただ一人のためにも喜んで命を捨ててくださるほど、私を愛しておられることを知ること」、それこそが真の恵みを知るための第一歩であるからです。
 今年のイースター礼拝でバプテスマを受ける決心をした正基の心に、最近、聖霊様が触れておられることを感じています。正基が罪について気づき、罪に対して葛藤し始めているからです。妹のスルギと、友だちとの関係から、また、心を乱す様々な思いや誘惑の中で自分の罪に気づいているようです。息子の信仰告白がもっと深められるためには、何より罪に対する自覚が大切だと思っていましたが、それらの出来事を通して、自分が罪人であることとイエス様の血潮の力によって新生することを学ぶために、まさにバプテスマの恵みへと聖霊様が導いておられるのです。私はパウロを尊敬しています。しかし、偉大な伝道者としてのパウロの姿よりも、「罪により悩み嘆いているパウロの姿」に大きな感動を受けるからです。
“More of You, Less of Me”、私たちが経験する恵みは「神の大きさと私の小ささの差を知ること」であると言えます。一日の生活の中で神の恵みがどれほど大きいのかを経験し、神の前に自分がいかに小さく弱い存在であるかを悟ること。そこから悔い改めと涙へ、また感謝と讃美へと導かれ一日を終えることができれば、私たちは神の恵み深さに生きることになるでしょう。              
                       洪 正實姉