2015.5.3

〜藤木正三先生のこと〜
 四月下旬のある日、家の片付けをしていたら、私を信仰に導いて下さった恩師である藤木正三先生から頂いた手紙が、箱の中から出てきました。先生が新刊を出されたり、色々な機関紙に執筆されたりした折に、本と一緒に送って下さった手紙でしたが、暫く読み返しているうちに、急にご高齢の先生の近況が気になりネットで調べてみました。
 「長く療養中だった藤木先生が一月に昇天されました。」ネットの文章に、ショックでしばらく呆然とし、強い喪失感が押し寄せ、その場で声をあげて泣いてしまいました。
 思えば、藤木先生の著作、「福音は届いていますか」に出会っていなければ、キリスト者の私はいなかったことでしょう。私がイエス様と出会え、その後も何とか信仰の道を歩み続けていられるのは、藤木先生が、イエス様のもとへ連れていって下さり、その後も先生を始めとしていろいろな方々が寄り添い、祈り、励まして下さったからです。たくさんの輝く言葉を残して、先生は神様のもとに旅立っていかれました。
 神様との出会いに感謝し、最後に藤木先生の言葉の一つを記します。
『人生は不可解ですが、不可解だからといって否定的にならず、人生を肯定して、どのような運命にある自分をも受け入れ、その自分と和らぎ、むしろその自分を好きになって生きてこそ、人生でしょう。この不可解なまでの人生肯定、それが『見ないのに信じる人の幸い』といわれるものなのです。私達はこの幸いに招かれています。自分を好きになりましょう。』
藤木正三著「この光にふれたら」より
               - S.Y姉-