2015.7.19

 安全保障関連法案が衆議院特別委員会で強行採決されました。この間にキリスト者として、YMCAとして阻止するために動けなかったことを悔いつつ、日本YMCA同盟として廃案を求める声明を発信しました。
 戦後70年間の平和と民主主義は、憲法によって守られてきました。憲法国民主権の砦であり、憲法に違反する法整備はあってはならないのです。日本は、開発途上国への青年海外協力隊の派遣や青年平和交流事業の推進、YMCAを含めてNGO・民間団体による国際交流事業、国際協力事業によって、国や民族・宗教を超えた相互理解を促進し、平和の関係を築いてきました。アジアへの侵略戦争に走り数千万人の人々のいのちと生活を破壊し、被爆国として自国民を塗炭の苦しみに追いやった歴史を顧み、日本は、軍隊を放棄し、軍事力によらない世界の平和に貢献してきました。
 YMCAは、平和の主イエス・キリストの愛と奉仕の精神に基づいて、日本YMCA基本原則を掲げています。その使命の第三項に「私たちは、アジア・太平洋地域の人々への歴史的責任を認識しつつ、世界の人びとと共に平和の実現に努めます。」とあります。
憲法に違反し国民の反対を押し切る強行採決の暴挙に対し、この法案が廃案となることを強く求めると共に、議員の方々の民主主義・立憲主義に基づく良識ある判断を祈ります。
                      島田 茂兄