2015.7.19

『わたしたちの賛美、神の歌』(ゼファニヤ3:16〜17)
 本日はわれら富山小泉町キリスト教会の教会組織15周年を迎えての感謝礼拝です。周りの支援によらない自立した地域教会として、教会員が自分たちの献身と責任をもって教会を運営していく約束を公に表した日から、15年が経ちました。富山の地に伝道を始めた日から様々な苦しみを乗り越え、たくさんの恵みをいただいてきました。開拓時から今まで教会を支えてきた神の家族がその証しです。
 本日の御言葉は神様が預言者ゼファニヤを通して、落胆し失望していた神の民に与えてくださった希望のメッセージです。ゼファニヤが活動していた時代は偶像崇拝や社会的堕落の時代であったので、神はゼファニヤを通してユダの罪のゆえに厳しい裁きを告げられます。しかし、神の裁きと同時に、神の民への回復の約束もしっかりとなされていることが恵みなのです。
 「シオンよ、恐れるな、力なく手を垂れるな。お前の主なる神はお前のただ中におられ、勇士であって勝利を与えられる。主はお前のゆえに喜び楽しみ、愛によってお前を新たにし、お前のゆえに喜びの歌をもって楽しまれる。」(3:16〜17)・・・「シオン」とは神が選ばれた民の名前です。わたしたちキリスト者の名前でもあるでしょう。そのシオンに向かって告げられる神の喜びのメッセージを見てください。この短い文章の中に「お前」という言葉が5回も使われています。すなわち、神の目は常にシオン、神が選ばれた民に向けられていて、シオンを大切に回復され、新しい愛の関係を結ばれることを約束しておられるのです。
 今シオンを取り囲んでいたのは「恐れと無気力」でした。目の前にはあるのは暗闇と不安と恐れ、それによる落胆でした。そこで告げられる神の力強い約束のメッセージ。「恐れるな!力なく手を垂れるな。」・・・なぜ恐れなくていいのでしょうか。まず、主なる神がシオンのただ中におられるからです。わたしたちがよく耳にしている「インマヌエル」の約束がここでもなされているのです。続けて、神が勇士となってシオンの代わりに戦われ勝利を与えてくださるから恐れることはないと言われます。そして何より、神自らがシオン、すなわちあなたとわたしのゆえに喜びの歌をもって楽しまれるという、驚くべき言葉でゼファニヤ書は終わっているのです。あなたは考えたことがありますか。あなたのゆえに神が喜びの歌をもって楽しまれるということを!わたしたちだけが賛美を献げるのでなく、神がわたしたちのゆえに歌われる。これより素晴らしいメッセージがあるでしょうか。