2015.8.2

 〜 偽預言者たちの甘い言葉を捨てよ 〜
 いよいよリビングライフのテキストであった列王記が終わりました。わたしたちは何度も繰り返される言葉「主の目に悪とされることをことごとく行った。」という王たちへの評価を目にしながら、やがてバビロンに滅ぼされ、捕囚の民として連れ去られる歴史を心苦しく黙想してきたのです。もちろん、ヒゼキヤやヨシヤのような「主の目にかなう正しいことを行なった」王たちもいましたが、ほとんどの王たちは神に従うより、強大国の力、偶像、偽預言者の言葉に従っていたことを聖書は告発しています。
 とりわけ南ユダ王国の滅亡を、涙をもって見守っていた預言者エレミヤの言葉によると、王たちに正しい判断ができないように惑わせていた人たちが偽預言者たちであったことが分かります。神からの滅亡が定まっているのに、偽預言者たちは、「平和だ!平和だ!平和があなたたちに臨むと主が語られた」とか、「災いがあなたたちに来ることはない」と偽りの預言を語っていたのです。恐らく王たちはそのような甘い言葉、耳にやさしく心地よい言葉だけを聞きたがっていたことでしょう。
 今の日本の国は安保法制(戦争法案)の問題で危機的状況に陥っています。政治家たちが語っている積極的平和主義とは戦争による問題解決を意味し、聞く人たちを騙そうとする言葉です。今から70年前に 日本のキリスト教会が偽預言者の言葉を発信してしまった罪を二度と犯すことがないように、イエス・キリストから「平和を実現する人々」として召されているキリスト者として、偽りの平和を語る人々に対し正しい神のメッセージを発信しなければならないのです。平和を覚える8月、平和を実現する人としての一歩を始めましょう。シャローム