2015.8.16

 「生まれ故郷に帰る」
 生まれ故郷に帰るということは神が造られた自然世界における一つの法則となっています。「帰巣性」とも呼ばれるこの性質はTVの動物番組にもよく紹介されており、渡り鳥、サケなどの回遊魚、ミツバチやアリなどの社会性昆虫などで特によく発達していると言われています。彼らは自分たちの生まれた場所に帰ってきて卵を産んでから再び海に戻ったり、生まれた場所に帰ってきたところで一生を終えるという感動的なドラマを作り出しているのです。動物たちがどうやって自分たちの生まれた場所を捜して帰ってくるのかはいまだに究明されてはいません。創造者なる神のみが知っておられるはずです。
“さあ、これからベテルに上ろう。わたしはその地に、苦難の時わたしに答え、旅の間わたしと共にいてくださった神のために祭壇を造る。“(創世記35:3)・・・信仰の祖先の一人のヤコブが初めて神を人格的に知った場所、真の信仰の誕生の場所であった「ベテル」に上ることを神に命じられる場面の御言葉です。「ベテルに上る」という意味は、神との初恋を回復することであって、信仰者としての新しい出発を誓うことでもあるでしょう。
 来日して20年が経つわたしですが、生まれ故郷に帰る時にはいつも、20歳の夏、愛なる神に人格的に出会った場所、わたしのベテルとも言える場所を訪ねます。そこで、しばらく黙想し祈りをささげ、主の御心を尋ね求めると、父なる神はいつもそうであったように、わたしの魂を励まし、救いの感動を回復させ、御心を示してくださいます。今回の旅ではどのような御心を示してくださるか楽しみです。信仰の生まれ故郷ベテルをもっている人は幸いでしょう。日々、神の家族が信仰のベテルに帰り、主の備えられた新生の命と恵みを賜りますように・・・。