2015.9.20

〜 何ができるか 〜
 わたしたちは「自分の力では何もできない」と思わされた時に深い挫折を味わいます。先週の日本の状況がそうであったのではないでしょうか。テレビを通して伝わってくる多くの民の「安保法案反対」のデモ行進とその叫びに心打たれながらも祈ること以外には何もできない悲しい現実に対して心苦しく思われた方も多くおられたことでしょう。
 世論調査でも大多数の国民が反対しているにもかかわらず、なぜ政府は慌てて安保法案を採決へと運ぶ必要があったのでしょうか。本当に政府の考えが正しく、将来への確信があったのであれば、日本の文化の強みでもある時間をかけて丁寧に国民と対話し続けながら説得していく方法をとればいいはずでした。なのに、まず可決させてから説明していくという、順序も正当性も欠けてしまった今回の出来事でした。本当に日本の国が描くべき将来像は何でしょうか。しっかりと神の民として御言葉に立って今の時の流れを見極めることです。
 火曜日の聖書の学びで、使徒パウロキリスト者の生き方として示しているローマ12章に耳を傾けたいと願います。“あなたがたはこの世に倣ってはなりません。むしろ、心を新たにして自分を変えていただき、何が神の御心であるか、何が善いことで、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえるようになりなさい。”(ローマ12:2)…あなたがデモ隊に参加できなかったことに自分自身を責めないでください。まず祈りに力を合わせましょう。またこの世の風潮や価値観に倣うことを拒み、絶えず神の御心をわきまえることを心がけつつ歩みたいものです。シャローム