2015.11.22

〜 主に貸す人 〜
“寄るべのない者に施しをするのは、主に貸すことだ。主がその善行に報いてくださる”(箴言19:17)
北陸の寒さが深まってきています。人々の心の寒さも深まっているような近頃です。世界に目を向けてもフランスのテロやロシア機墜落、シリア難民問題など、世界規模の悲惨な出来事を前にして私たちの心はなおさら寒く冷えていくような日々です。しかし、この季節、寒さを温かく包んでくれる出来事があります。救い主の誕生の出来事がそれです。神の独り子が罪人たちを愛し、ご自身をプレゼントするために寒く冷たいこの世界に降って来られたのです。まさにクリスマス物語は寒くなっている人たちの心を温かく包み、愛される者として生きる力を与えてくれます。トルストイの「くつやのマルチン」、また今年の子どもクリスマス会で子どもたちが演じる「教会の鐘」が代表的なクリスマスの物語です。そして、これらの物語の背景となったのが次の御言葉です。“はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。”(マタイ25:40)
 わたしたちの周りの最も小さい者こそ、神ご自身であることを示してくれる御言葉です。そして、先週の20日のリビングライフの箴言の言葉にも同じことが記されていました。「寄るべのない者に施しをするのは、主に貸すことだ」と。「寄るべのない者に施す」は、“頼みにして身を寄せる人や、ところがない者、人からも社会からも忘れられていた弱者を憐れみ、施しをする行ない”が、「主に貸す」ことになるのだというのです。そして、主は必ずその善行に報いてくださるという約束をしておられるのです。神は見えません。しかし、神は最も小さい者の姿でわたしたちの傍らであなたの愛の施しを待っておられる。「主に貸す人」になる幸いを生きるクリスマスの季節を過ごす神の家族でありますように・・・。シャローム