2017.4.9

〜 主よ、憐れみたまえ 〜
 “さよなら、いとしい子供たち!”。(双子を亡くしたお父さんからの言葉です。)
 先週、シリアで起きた化学兵器による攻撃によって100人以上の人が殺されるという悲しいニュースが全世界に伝えられました。犠牲者の中には生後9か月の双子の子供と妻を含め22人の親族を失ったお父さんもいました。悲しみに泣き崩れながら、双子の子供たちを、自らの手で埋葬する彼の映像に世界中の人が共に涙し、深い悲しみに包まれました。今から20年ほど前、一般市民に向けて、化学兵器サリンを使用し、大量殺戮を行ったオウム真理教による地下鉄サリン事件が今にも記憶に新しい。“あぁ、人の罪深さと残虐さをどうすればいいだろう。”
本日は受難週礼拝。神の小羊が全人類の罪と咎のために、十字架にかけられ贖われた愛と赦しの恵みを覚える一週間です。このような時期に世界中から聞こえてくるロシア地下鉄テロとシリアでの化学兵器攻撃、それに次ぐアメリカによるシリア攻撃、そしていつでも起こり得るアメリカによる北朝鮮への先制攻撃のニュースなどで私たちの心は暗くなるばかりです。世界を取り巻く争いはおさまるどころかいよいよ激しさを増すばかりです。“主よ、憐れみたまえ・・・。”
 イエス様は泣きながら十字架の後をついてきていた婦人たちに向け、「エルサレムの娘たち、わたしのために泣くな。むしろ、自分と自分の子供たちのために泣け。」と言われたことを覚えます。今こそ日本の国と民のために泣く時、また世界の救いのために胸を打ちながら祈る時です。受難週とイースターの恵みの時を過ごす神の家族がイエス・キリストに倣い、日本の国と民のための執り成す人、世界平和と世界宣教のための働き人となることを心がけ、十字架と復活の信仰にもっともっと深く浸されることを祈りたいものです。シャローム