2017.7.9

〜 御言葉がもたらす奇跡 〜
 先週私は、「聖書を読んだ30人」〜夏目漱石から山本五十六まで〜という本を読みました。近代日本における有名人30人を取り上げ、彼らの人生に聖書がもたらした素晴らしい出来事を紹介していました。
 その中でも私に感動を与えた人が、「田中正造」という人でした。日本の政治家で、日本初の公害事件と言われる足尾銅山鉱毒(あしおどうざんこうどく)事件を明治天皇に直訴した政治家として有名です。彼が初めて聖書に接したのは、1902年(明治35年)、川俣事件公判(かわまたじけんこうはん)の際にあくびをした罪で40日間の牢に入れられてしまいます。その時、差し入れられた聖書を読み、「回心」を経験します。その時、聖書を差し入れた人とは、あの有名な「内村鑑三」であると言われています。
 その日から田中正造は、聖書に親しみ、一時も聖書を手から離したことはありませんでした。彼は「聖書は読むにあらず、行なうものである」ということを悟り、「聖書を生きる」ということに焦点をおく姿勢を貫きます。その結果、「非暴力抵抗」運動が生まれ、常に「我らの負い目」に心を留め、「悔い改めによる癒し」を訴えていました。
 とりわけ私が感動したことには、彼は1913年(大正2年)9月4日、道で倒れ、死を迎えることになりますが、その時、枕元には、首にかけ持ち歩いていた黒い袋が置かれてあって、その中を開くと、手帳、聖書2冊、鼻紙、石ころ数個が出てきました。彼は最後の最後まで、聖書に生き、聖書の御言葉に支えられ生きたのです。
 愛する神の家族の皆さん、私たちを変える力こそ聖書の御言葉であることをもう一度心がけましょう。願わくは、霊の糧である御言葉を食べなければ一日を始めない!という覚悟をもって祝福された人生を歩まれるお一人お一人でありますように・・・。シャローム