2017.9.24

〜私の好きなダニエル〜 旧約聖書預言者の中で、私はダニエルが一番好きです。そりゃ容姿端麗、頭脳明晰、堅い信仰(その順か)と三拍子そろった人ではありますが、私の好きな理由は他にあります。
 ダニエルは少年のときから、他者を生かしたいと常に願う人でした。ダニエルたちが肉食モリモリでなければ自分の首が危うい、と困るバビロンの侍従長に「野菜と水の生活を10日間だけ試させてください」とやんわり交渉します。バビロンの王が見た夢の謎をただひとり解ける身でありながら、まず他の知者たちが殺されないようにと願い出ます。おじいちゃんになってからのダニエルがもっと好きです。先祖の罪を心から嘆き、赦しと救いを願う祈りを一心に捧げます。恐ろしい幻に世はどうなるのかと心を痛め、解説にやってきた天使の前で、へのへのになってしまいます。そんなダニエル老に天使は「愛されている者よ、平和を取り戻し、しっかりしなさい(10:19)」という主のみことばを告げます。なおも世の行方を案ずるダニエルに主が「終わりまであなたの道を行きなさい」と告げられるところでダニエル書は終わります。世は人の「やさしさ」を求めますが、人間ダニエルに神が与えたもうたこの賜物こそがまことの人の「やさしさ」ではないかといつも思います。
                 S.M姉