2017.11.12

  〜 銃を取り除き、平和を生きよう 〜 
 先週、アメリカ・テキサス州の田舎の小さな町の教会で礼拝をしている人々への機関銃による無差別乱射事件が起き、多くの方が亡くなりました。日本訪問中にこのニュースを耳にしたアメリカのトランプ大統領は「銃の問題ではない。精神疾患の問題だ」と言い、偶然起きたにすぎないという見解を変えません。しかし実際には、アメリカでは銃を使った事件があとを絶ちません。先月はラスベガスで起きた銃乱射事件で58人の死亡者が出ましたし、一ヶ月も立たないうちにまたもや多くの犠牲者を出したわけです。この現実を目の当たりにし、銃規制を求める世論が大きくなってはいるものの、アメリカ政府は一向に実現に向けて動こうとしません。むしろ容疑者と戦ったライフル協会の会員が「勇気ある行動」として称えられるという理解に苦しむことが起きています。それらの背景には、アメリカの政治に大きな影響力をもつ全米ライフル協会(NRA)の存在があります。ライフル協会が掲げる最も有名なスローガンが、"Guns don't kill people, People kill people"(銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ)です。この言葉に心を奪われる方もいるかもしれませんが、これは銃を正当化するための巧妙な言葉遊びにすぎません。
 聖書では「殺してはならない」という戒めが十戒の一つであり、「剣を打ち直して鋤とし槍を打ち直して鎌とする」と言う言葉を通して神こそ平和の主であることを教えてくれます。「銃よりも銃を用いて人を殺した人を責める」ことで問題をごまかさず、みんなが罪人で弱く悪しき存在であることを認め合いつつ、まず殺し合いの誘惑となる銃を人々の間から取り除くことです。そして、アメリカのキリスト教会とクリスチャンたちがイエス様の十字架の愛と赦しの福音に立ちかえれば、御言葉によって新しく変えられることでしょう。“地には平和、天には栄光。”