2018.4.22

『 命溢れる健康な教会 』使徒言行録6:1〜7)
 初代教会の誕生と歴史を描く使徒言行録では、初代教会における、4つの柱を挙げています。
 まず、①使徒の教え(説教、教育)、②相互の交わり(愛の分かち合い)、③パン裂き(愛餐と主の晩餐)、④熱心な祈りと賛美(礼拝)がそれです。キリストの教会が健康に成長するためには、この4つの柱がバランスよく整えられることであると言えましょう。そのためには、教会員一人一人が常に聖霊に満たされる中で、心を合わせて一致を保ち、この4つの柱を心に覚え、この4つの柱に忠実に生きる時、教会は健全で健康な教会共同体へと変えられていくはずです。しかし、この4つの柱に入らない大切な教会のあるべき姿がありますよね。それこそ“宣教”。宣教は教会の存在の理由であって、目的そのものであることを覚えつつ、4つの柱を堅くしていくことでしょう。
 本日の聖書箇所には、初代教会が爆発的な成長をとげる中で起きた問題をどのように解決していったのかが記されています。その問題とは、ヘブライ語を話すユダヤ人たちとギリシヤ語を話すユダヤ人たちとの間の葛藤、その中でもギリシャ人のやもめが軽んじられるということからでした。教会には色々な背景の人が集っています。それは教会の特徴でもあり、課題、良い点でもあります。教会に集う各個人の性格も違えば、成長の背景、文化など、違うのが当たり前です。そのような違いを一つにまとめることは難しいことです。しかし、誰でも神に愛されている存在で、福音を聞いて神の救いをいただけるというのが、キリスト教会の命でありますから、この問題を解決するためにペトロをはじめとする使徒たちは主の知恵を求め、最善の道を示すことになります。
 そのために示された道こそ、7人の執事を選ぶことで、いつもいろんな仕事に覆われて落ち着いて御言葉の奉仕に専念することができなかった使徒たちの代わりに教会内に必要とされる働きや配慮すべきことを分担させることになったのです。そして、執事を選ぶ基準となっていたのが「信仰と聖霊に満ち、評判の良い人」というものでした。しかし、これは執事だけに求められる基準ではなく、神の働き人であれば、誰にでも備えるべき姿であるでしょう。執事たちが選ばれたことでより良い働きがなされ、
 その結果、初代教会は、「神の言葉はますます広まり、弟子の数はエルサレムで非常に増えていき、祭司も大勢この信仰に入る」(7節)という、ますます命溢れる健康な教会へと変えられていったのです。御言葉が語られる教会こそ、昔から今現在まで変わらない教会のあるべき姿です。神の言葉が語られるということが失われるところに教会の危機が訪れるのです。愛する主が、小泉町教会の2018年度定期総会を祝福され、新しく選ばれた4人の執事を用いられ、また神の家族の歩みを御言葉で導かれ、祝福の源として用いられますように…。ハレルヤ!