2018.8.26

〜牧師の優先順位を考える〜
“良い羊飼いは羊のために命を捨てる。羊飼いでなく、自分の羊を持たない雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして逃げる。(ヨハネ福音10:11〜12)”  
 今週の礼拝では福岡の野方教会に赴任して初めて帰省した宮田祐亮牧師の宣教と幸姉による証しを分かち合います。就任してから一年と5ヶ月。ご夫妻にとっては短いようで長い時だったでしょう。神学生の立場から牧師になって牧会の現場に出ると夢と現実の違いに戸惑いを覚えることになります。とりわけすべての出来事において牧師の判断と責任が問われるため、重く圧し掛かる荷の重さのゆえに心苦しくなる時も多々あるのも事実です。だから牧師は絶えず主イエスの御心を求め従う訓練を続け、その中で成長していくのです。
 実は先週のことですが、宮田師ご一家が夏の休暇を許され、富山に帰省の旅に出て富山に近づいたところ、野方教会の103歳の教会員が召天されたとの知らせが届きました。せっかくの夏の休暇、しかも牧師になって初めての帰省ということだったので、突然の教会員の召天の知らせはご夫妻を悩ませたことでしょう。しかし、富山に着いて早速、野方教会の方々に連絡を取り、前夜式や葬儀などの諸式の相談をした上で、宮田師は一人で福岡に向かうことを選びました。宮田師の一つの教会の牧師としてのその姿を誇りに思いつつ、主に感謝をささげました。
 牧師の模範となる方こそ主イエスです。主イエスは真の良い羊飼いとして、羊のために最も良いものを与え、命まで捨てることを良しとされたお方です。主イエスは現代の牧師たちに「あなたの優先順位を確かめなさい」と尋ねられるでしょう。近頃、度重なる牧会者の犯罪と間違いこそ、優先順位を正しく立てなかったゆえの結果でしょう。願わくは、世界の牧師たちが雇い人のマインドではなく、主イエスに示されている良い羊飼いとしてのアイデンティティーをもって、謙遜に主の御心を訪ね求め、愛に基づく牧師の優先順位を新たに立てていくことができるように・・・。シャローム